【論文】肉を食べると2型糖尿病のリスクが上昇

2024年7月22日

論文・参考文献

【論文】週2回肉を食べると2型糖尿病のリスクが上昇

赤身の肉を最も多く食べた人は、2型糖尿病を発症する可能性が62%高かった。

赤肉の摂取は2型糖尿病リスクの上昇と関連している

アメリカ臨床栄養学ジャーナルである「The American Journal of Clinical Nutrition」の論文を引用します。

Over 5,483,981 person-years of follow-up, we documented 22,761 T2D cases. Intakes of total, processed, and unprocessed red meat were positively and approximately linearly associated with higher risks of T2D.

5,483,981人年の追跡調査で、22,761件の2型糖尿病症例が記録されました。全赤肉、加工赤肉、未加工赤肉の摂取は、2型糖尿病の高リスクと正にほぼ直線的に関連していました。

参考論文(The American Journal of Clinical Nutrition)

ハーバード大学の研究者らは、30年以上にわたり食事に関するアンケートを通じて216695人の参加者を追跡した結果、2型糖尿病の症例を約22761件記録。

赤身の肉を最も多く摂取した人は、最も少なく摂取した人よりも2型糖尿病を発症するリスクが62%高く、加工済みの赤身肉を 1 日 1 食分多く食べると、2 型糖尿病を発症するリスクが 46% 高く、未加工の赤身肉を 1 日 1 食分多く食べるとリスクが 24%高くなる。

週に赤身の肉を2回食べる人は、それより少ない量しか食べない人に比べて2型糖尿病を発症するリスクが高く、摂取量が増えるほどリスクも高まる可能性があるという。

1日1食分の赤身の肉をナッツ類や豆類に置き換えるだけで、2型糖尿病のリスクが30パーセント低下します。

新しい研究の規模とサンプル数が多いことから、統計的確実性はさらに高まります。

栄養学部の博士研究員である、筆頭著者のシャオ・グ氏は次のように述べた。

“Our findings strongly support dietary guidelines that recommend limiting the consumption of red meat, and this applies to both processed and unprocessed red meat,” said first author Xiao Gu, postdoctoral research fellow in the Department of Nutrition.

「私たちの研究結果は、赤身の肉の摂取を制限することを推奨する食事ガイドラインを強く支持するものであり、これは加工された赤身の肉と加工されていない赤身の肉の両方に当てはまります」

参考文献(ハーバード大学THチャン公衆衛生大学院)

2型糖尿病とは?

糖尿病は、血糖値の上昇を特徴とする慢性の代謝性疾患。2型糖尿病は、体がインスリンに抵抗性になったり、十分なインスリンを生成できなかったりすることで発症。

世界保健機関(WHO)によると、2型糖尿病の症例数と罹患率は過去数十年間で増加しています。2型糖尿病は、患者と医療システムに深刻な負担をかけるだけでなく、がん、認知症、腎臓疾患、心臓血管疾患の大きな危険因子でもあります。

まとめ

今回の研究結果は植物由来(プラントベース)の食生活に切り替えることで得られる健康効果を明確に示す例です。研究者らは、ヴィーガン食は温室効果ガスの排出量が少なく、その他環境面での利点があることも指摘。

植物由来の食事の利点を称賛する研究が増えている中、2型糖尿病のリスクが低いという強力な証拠は、政府が植物由来(プラントベース)へ移行を奨励する理由とみなされるかもしれないです。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ ヴィーガンへ
にほんブログ村 その他ペットブログ 動物愛護(アニマルライツ)へ

健康・病気

Posted by 管理人