【論文】ヴィーガン食・ベジタリアン食は、病気(癌や虚血性心疾患等)のリスクを軽減する【PLOS ONE】
ヴィーガン食・ベジタリアン食は、癌や虚血性心疾患のリスクを軽減する
大規模な研究レビューにより、植物由来の食事を摂ると健康が改善され、心臓病やがんのリスクが低下することが判明
植物由来の食事と心臓血管の健康とがんリスクの関連性
一流科学雑誌である「PLOS ONE」の論文を引用します。
Overall, vegetarian and vegan diets are significantly associated with better lipid profile, glycemic control, body weight/BMI, inflammation, and lower risk of ischemic heart disease and cancer. Vegetarian diet is also associated with lower mortality from CVDs. On the other hand, no difference in the risk of developing gestational diabetes and hypertension were reported in pregnant women following vegetarian diets. Study quality was average. A key limitation is represented by the high heterogeneity of the study population in terms of sample size, demography, geographical origin, dietary patterns, and other lifestyle confounders.
Plant-based diets appear beneficial in reducing cardiometabolic risk factors, as well as CVDs, cancer risk and mortality. However, caution should be paid before broadly suggesting the adoption of A/AFPDs since the strength-of-evidence of study results is significantly limited by the large study heterogeneity alongside the potential risks associated with potentially restrictive regimens.
参考論文(Cardiovascular health and cancer risk associated with plant based diets: An umbrella review)
方法
2000年1月から2023年6月までに発表された他の48件のシステマティックレビューを評価。これらのレビューでは、植物ベースの食事が心臓の健康とがんのリスクに与える影響を調べた多数の研究から得られた証拠を分析。
結果
全体的に、ベジタリアン食とビーガン食は、脂質プロファイル、血糖コントロール、体重/BMI、炎症の改善、虚血性心疾患および癌のリスク低下と有意に関連しています。ベジタリアン食は、CVD による死亡率の低下とも関連。
一方、ベジタリアン食を摂取した妊婦では、妊娠糖尿病および高血圧の発症リスクに差は報告されていません。研究の質は平均的でした。主な制限は、サンプル サイズ、人口統計、地理的起源、食生活パターン、およびその他のライフスタイルの交絡因子の点で、研究対象集団の異質性が高いことです。
結論
植物ベースの食事は、心血管代謝リスク因子、CVD、がんリスク、死亡率の低減に効果があるようです。ただし、研究結果の証拠の強さは、大規模な研究の異質性と、潜在的に制限的なレジメンに関連する潜在的なリスクによって大幅に制限されるため、A/AFPD の採用を広く推奨する前に注意を払う必要があります。
まとめ
心血管疾患 (CVD) と癌は、世界中で死亡と障害の2大原因となっています。健康、経済、倫理上の懸念から、植物由来の食生活は世界中で徐々に広まっています。