【論文】乳製品(牛乳等)を摂取すると乳がん・肝臓がんのリスク上昇

2024年7月22日

論文・参考文献

乳製品(牛乳等)を摂取すると乳がん・肝臓がんのリスク上昇

乳製品(牛乳等)を摂取すると乳がん・肝臓がんのリスク上昇

医学雑誌「BMC Medicine」の論文を引用。

Overall, 20.4% of participants reported consuming dairy products (mainly milk) regularly (i.e. ≥1 day/week), with the estimated mean consumption of 80.8 g/day among regular consumers and of 37.9 g/day among all participants. There were significant positive associations of dairy consumption with risks of total and certain site-specific cancers, with adjusted HRs per 50 g/day usual consumption being 1.07 (95% CI 1.04–1.10), 1.12 (1.02–1.22), 1.19 (1.01–1.41) and 1.17 (1.07–1.29) for total cancer,

全体として、参加者の 20.4% が乳製品(主に牛乳)を定期的に(週 1 日以上)摂取していると回答し、定期的な消費者で 1 日あたりの平均摂取量は 80.8 g、全参加者で 1 日あたり 37.9 g と推定されました。乳製品の摂取と全がんおよび特定の部位特異的ながんのリスクとの間には有意な正の相関が認められ、全がん、肝臓がん( n = 3191)、女性乳がん(n = 2582)、リンパ腫( n =915 )について、1 日あたり 50 g の通常摂取あたりの調整ハザード比はそれぞれ 1.07(95%信頼区間1.04~1.10)、1.12(1.02~1.22)、1.19(1.01~1.41)、1.17(1.07~1.29)でした。

参考論文(BMC Medicine)

全体として、参加者の約5分の1(20%)が乳製品(主に牛乳)を定期的に摂取し、11%が毎月乳製品を摂取し、69%は非摂取者。研究対象者全体の平均摂取量は1日38g、乳製品を定期的に摂取する人では1日81g(英国バイオバンクの参加者の平均摂取量は1日約300g)。

乳製品を定期的に摂取する人は、肝臓がんと乳がんを発症するリスクが有意に高くなっていました。1日50g摂取するごとに、リスクはそれぞれ12%と17%増加。

がんは、世界的に成人の死亡原因の上位に挙げられています 。中国では毎年400万人を超える新規がん症例と約300万人の死亡者がおり、肺がん、大腸がん、胃がん、肝臓がん、女性の乳がんが最も頻繁に診断されるがんです。

西洋諸国の人口に比べて乳製品の消費量が比較的少ない中国人成人の間では、乳製品の摂取量が多いと肝臓がん、女性の乳がん、そしておそらくリンパ腫のリスクが高くなることが分かった。

まとめ

今回は中国人集団による研究ですが、日本人は西洋人と異なり、牛乳や乳製品を飲むとお腹を壊す人が多く、乳糖を分解する重要な酵素であるラクターゼが不足しており、乳製品を適切に代謝することができないため、がんのリスクに影響を与える生成物に分解される可能性もあります。

研究者らによると、「乳製品の摂取量が多いとインスリン様成長因子I(IGF-I)のレベルが上昇する可能性があり、これらが細胞増殖を促進し、いくつかの種類のがんのリスク上昇と関連していると指摘。潜在的には、牛乳に含まれる女性ホルモン(エストロゲンやプロゲステロンなど)が乳がんのリスク上昇に関与している可能性があり、乳製品に含まれる飽和脂肪酸やトランス脂肪酸は肝臓がんのリスクを高める可能性がある。」

大豆にも植物性エストロゲンが含まれていますが、大豆イソフラボン(植物性エストロゲン)は乳製品のエストロゲンと異なり、乳がんのリスクを低下します(論文:大豆イソフラボンは乳がんリスクを低下

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Posted by 管理人